滋賀県草津市『吉川芳樹園』
滋賀県草津市の『吉川芳樹園』を訪ねました
旧東海道の宿場町、滋賀県草津市にある『吉川芳樹園』を訪ねました。
創業100余年のお茶屋さんです。江戸時代に建てられた町屋建築は、登録有形文化財に登録されています。
出格子をアレンジしたショーウィンドウには、昔使われていた茶壷や石臼、茶道具が飾られています。
お店に入ると左に帳場があります。レジ奥には、木箱や茶壷が並べられています。障子から入る光が柔らかくていいですねえ。
茶缶や箱、茶道具が綺麗にピシーッと並んでおります。竹のたて格子小窓も素敵ですねえ。
店の奥にも、お茶の木箱や茶缶が。それにしても大きい。
急須も、向きと間隔がピシーッと綺麗に並んでおります。お茶の博物館のようです。
『吉川芳樹園』では、滋賀県産のお茶(近江茶)を扱っています。玉露や煎茶、雁ヶ音や青柳といった部位に分けたもの、焙じ茶や玄米茶など、商品サンプルが展示されています。とってもわかりやすいです。
青柳とは、二番茶以降に摘み取ったお茶。または、煎茶の製造工程で選別された堅くなった葉や、大きく育ちすぎた茶葉を使ったお茶のことです。関東では“番茶”のことを指します。
今回の目的のお茶は、“朝宮茶”です。左に一つだけパッケージに入った朝宮茶(朝宮煎茶)がありました。
お店の方はとても丁寧に対応してくれました。昔ながらの町屋建築と茶道具に囲まれて、宿場町の歴史を感じるお茶屋さんでした。
滋賀県南部産の朝宮茶をいただきました
滋賀県の甲賀市信楽町で栽培されている朝宮茶:1,080円 (100g)をいただきました。信楽は、標高が高く寒暖差が大きい山間地で、国内最古の茶産地と言われています。
パッケージには、茶葉と茶畑の写真がプリントされています。淡い色調が控えめで柔らかい感じがします。「朝宮」というシールが中央に配されて、シンプルでミニマルなデザインになっています。
朝宮茶は味と香りを損なわないよう蒸し上げる若蒸しが主流です。香りが高く、宇治茶の茶商にも卸す茶園も多いようです。
茶葉は少し光沢のある深い緑色です。甘くて清々しい香りが溢れてきます。
飲み方は、茶葉3g、水100ml、温度75℃、浸出時間1分30秒としました。
口当たりは柔らかく、すっと口に入ります。爽やかな渋味と香りが広がり、あとから甘味がじわ〜っと追いかけてきます。渋味と香りの余韻も楽しめます。
水色は薄いのですが、味も香りもしっかりあります。
日本五大銘茶の1つ、朝宮茶をいただきました。
(日本五大銘茶:狭山茶、宇治茶、静岡茶、大和茶、朝宮茶)
東海道と中山道が出会うまち、草津宿をぶらり
吉川芳樹園がある草津宿街道周辺をぶらりしました。江戸時代の宿場町の雰囲気を味わえる、素敵な建物の写真をピックアップしました。
▼草津宿追分道標
東海道と中山道の分岐、合流点です。
▼草津川跡地公園de愛ひろば
草津宿追分道標の北側は草津川が流れていました。今は緑いっぱいの大きな公園になっています。
▼史跡草津宿本陣
江戸時代に大名や公家が休泊した、草津宿本陣です。日本に現存する最大級の本陣です。
▼ベーカリー&カフェ脇本陣
パン屋さんです。イートインスペースもあるようです。
▼野路屋
衣料品店です。
▼草津市立草津宿街道交流館
江戸時代の旅と街道を中心に、草津の歴史・文化を紹介する歴史資料館です。
▼松利老舗
和菓子の製造販売所です。
▼松利老舗の前に飾られている和菓子作りの道具です。
▼しろや呉服店
▼信楽焼のたぬき
しろや呉服店前に飾られていました。
▼花谷楽器店
和楽器店です。
▼太田酒造道灌蔵
造り酒屋です。
▼万善呉服店
▼伯母川
山田草津線沿いを流れる川です。この川を渡ると、立木神社があります。
狛鹿が珍しい立木神社をぶらり
1200余年の歴史を有する『立木神社』をぶらりしました。
旧東海道に面する立木神社は、古くより交通安全・厄除けの神社として信仰を集めています。
鳥居の横には、狛犬ではなく“鹿”の石像が鎮座しています。狛鹿?
立木神社の伝承によると、御祭神である武甕槌命が、常陸国(茨城県)の鹿島神宮を白鹿に乗り旅に出られ、諸国を経てこの地に到着されたとのことです。
そして、武甕槌命は、手に持たれた柿の鞭を社殿近くに刺すと柿の木が生えてきたそうな。里の人は、この木を崇め神殿を建て、立木神社と名付けたのが始まりとされています。
たくさんの旅人が、この神社で道中の安全を祈願したのでしょうね。
手水舎は獅子なんですね。鹿の口から水が出ると可愛いかも。
本殿には武甕槌命が祀られています。両脇には、鹿の石像も鎮座しております。
ぶらりルート
『吉川芳樹園』
滋賀県草津市草津2丁目7−33
077-562-0616
『立木神社』
滋賀県草津市草津4丁目1−3
077-562-0420